例えば筋トレ、例えば勉強。ある目標を決めてやる気が高まるのも束の間。仕事に揉まれ、社会に揉まれ、友達と楽しい日常を過ごしたりしてるとそんな気持ち薄れちゃいますよね。時間がないことを仕事や会社のせいにしたり。僕もそうです。
そんな悩みをもつあなたに、もってこいの書籍『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』をご紹介します!
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学成功の科学
原題は「9 Things Successful People Do Differently」。
この本、読むだけでモチベーション高まって目標設定したくなります。
たった数千円で目標達成する確率が少しでも上がるなら買っちゃって読んでしまったほうがいいですね。意識を高めて。
帯にも記載されてある通り、心理学的に正しい目標達成方法のknow-howだけがシンプルに書かれていて、サラっと読めます。本当にサラっと読めます。サラっと読めちゃうもんだから、あれ本をサラっと読めるぞ!っていう成功体験獲得できて高まります。大きすぎない小さな目標を少しづつ達成できている読書体験を得られる素敵なUX設計してる本です。
筆者は経験上、仕事でも勉強でも楽器でも筋トレでもなんでも、人間の技量をアップデートするポイントは以下の3つだと考えています。
❶正しいやり方を知る
❷やめないで続ける
❸アウトプットに適切なフィードバックがある
目標設定をする上で、まず❶の「正しい(目標設定の)やり方を知る」ことのknow-howが、この本には詰まっているいました!それだけではなく、❷と❸にも関連している内容の有益な本でした。
目次を眺めるだけで格言のよう
早速、本書の目次を一覧してみましょう。
章タイトル読むけで、なにか滾るものが伝わってきませんか。
目次
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
❶目標に具体性を与える
❷目標達成へ計画行動をつくる
❸目標達成までの距離を意識する
❹現実的楽観主義者になる
❺「成長すること」に集中する
❻「やり抜く力」を持つ
❼筋肉を鍛えるように意志力を鍛える
❽自分を追い込まない
❾「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する
これまでなんとなく感覚的に捉えていたようなことが、シンプルに言語化されている感じ。あるある感満載です。共感の嵐。壁に貼っときたい。壁紙にしたい。
以下、この本の中でも特に手軽で効果的な考え方だなぁと感じた3つのワードをまとめます。
1. if-thenプランニング
目標達成のためにやるべき行動を着実に実行するためには、「いつ」「何をやる」かをあらかじめ予定に入れておく。そうすると行動する確率が300%も高まる!という実験結果がでてるらしい。これはやるしかない。
ここで有効な考え方が、if-thenプランニングという考えで、「もしこうなったら、こうする」というもの。本書ではなん度も繰り返される重要な概念です。
例えば…
歯を大切にしたい!という目標であれば
⇨「朝起きたら、歯を磨く」
読書したい!という目標であれば
⇨「夕飯食べたら、本を1時間読む」
お金を増やしたい!という目標であれば
⇨「給料入金されたら、3000円分個別株か投資信託で運用する」
みたいな感じですかね。とにかく「もし○○したら、○○する!」ことで、目標に対する行動の確率をあげるのです。if-thenプランニングは習慣化するための強烈なメソッドになりそうです!
また、行動を変えたいのなら辞めたいことを考えるのではなくやりたいことやるべきことを考えるほうが効果的です。何かをやめたいではなく、何をするかを考えるということが大切です。
そのため、if-thenプランニングでも目標をどう言葉に移し換えていくかを考えるということは、目標見つけることと同じ位それをどう表現するかが重要になります。
2. 証明ゴールと成長ゴール
目標(ゴール)を設定するときには今の自分に何ができるかではなく、これから何ができるようになりたいかを考えるようにすることが大切。なぜなら、目標(ゴール)には証明ゴールと成長ゴールの2タイプがあり、その設定を間違えると能力を下げダウンワードスパイラルに陥ることがあるらしいです!
証明ゴールとは?
「自分にはそれをする能力がある」「私はやり方を知っている」ということを証明するための目標
どこか緊張感が漂い余裕ない感じしますよね。
このタイプの目標は危険で、完璧主義になりがち♪。完璧主義者は失敗を許容することが苦痛でしかたがなく、証明に失敗して目標を達成できない未来を想像すると不安になってしまう。
自分が能力を発揮することを阻害する最大の要因は、ズバリ不安感。不安になると能力も発揮できず成功確率が下がるんですね。
成長ゴールとは?
能力を伸ばして、今までできなかったことをできるようにするという、成長にフォーカスした目標
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
証明ゴールのような緊張感がなく、自由な余白が無限に広がるかのごとく伸び伸びしてますよね!今できないんだからそれを目指してる、という考えるほうがリラックスしてチャレンジしやすい気がします。
成長を実感する充実感は、完璧を目指す緊張感とは全く別のもの。人間は緊張感より充実感を得ることの方が能力を発揮できる、と科学が証明しているそうです。
目標は自分の能力を証明するためにあるのではなく、自分を向上させるためにあるもの。
他人と比べて競うためのものではなく、昨日の今日の自分と比較するもの。だから成長のために失敗しても良い!と開き直ることがとても大切です。組織論でいう流行りの心理的安全性みたいなものですね。安心感はあった方がいい。頑張りすぎない。プライド持ちすぎない。そして大事なのは、人と比較しないこと。超えるのは昨日より今日の己自身!
3. グリット(やり抜く力)と、固定的知能観と拡張的知能観
最高の成長のチャンスが目の前にあるのに、「自分にはできないよ!」「あの人だからできるんだ!」なんて思い込みを持ってしまっている人は、現実にも成長することはできません。
能力は生まれつき固定されているもの!という考えと、能力は自分の経験や努力次第で変化するもの!という考え、それが固定的知能観・拡張的的知能観です。あの人には才能がある!わたしにはない!のようなよく巷で見かける話ですね。
目標に向かって努力すること・正しい戦略を立てること・詳細なプランを立てること・そして成功をつかむまであきらめないこと。これらは決して生まれつきの資質ではない、というのが科学的にも証明されているそうです。
GRIT(グリット)とは?
困難にも屈せず長期的な目標達成に向け全力を尽くすやり抜く力
Guts(度胸)・Resilience(立ち直る力)・Initiartive(率先して取り組む力)・Tenacity(執念)の頭文字をとった造語がGRITです。関心ある人はこの本を読んでみてください。
固定的知能観とは?
個々人の知能とは持って生まれたものとして固定されていると言う考え方
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
物事がうまくいかないのはすべて生まれ持った自分の資質のせい。と考えることは、もうできることしかできないという考え方になりますね。一切の成長がないことになる、悲しい観念です。
拡張的知能観とは?
能力は経験や努力を重ねることによって高めることができると考える立場
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
物事がうまくいかないのは自分の努力や行動のせい。自分でコントロールできることに原因があると考えることで、成功の可能性は自分の正しい努力次第。信じることができるポジティブな考え方。
やり抜く力を発揮するためにまずは「私には無理だ。」ではなく、「今の私にはまだ無理だ!」と言い換えることを習慣にすることで、ポジティブになれそうです。
おわりに
本記事では筆者が特にいいなと感じた3つのキーワードをご紹介しましたが、他にもシンプルかつ明快な考え方やキーワードが書かれていて学び多い本です。
何か成したいことがあり目標設定とその成功確率を高めたい!いつも途中で挫折するから!という人はぜひ購入して読んでみてはいかがでしょうか!
関連書籍
「やり抜く人の9つの習慣」を読んだ後に、対をなすこちらの書籍「やる気が上がる8つのスイッチ」も、サラっと読めちゃうのでこちらもオススメです。